【毎日1,000字チャレンジ17日目】鋭敏・無知・正直になる【小説練習】
こんにちは。
夢の印税生活を目指し、ライトノベル作家を志すしかたなすびです。
文章力を向上させるため、毎日1,000字程度で短編小説を書くことを目標にしました。
名付けて、毎日1,000字チャレンジです。
今日で17日目です。
まずは簡単に私の自己紹介を……
- アラサー男性
- ファンタジー小説好き
- 愛読書は週刊少年ジャンプ
- 仕事嫌い。飲み会嫌い。
- 今まで小説は書いたことないけど、なんとなく自信がある
ルールは、キーワードを3つ用意し、それを満たす物語とします。
今日のキーワードは、「鋭敏」「無知」「正直になる」です。
お暇でしたらお付き合いください。
鋭敏・無知・正直になる
突然生え始めた頭頂部の角はやがてどんどんと伸びて鋭角になっていき、とうとう長さ5センチを超えた。嘘をつけばつくほど伸びるこの角は、外側に伸びていくと同時に、うち側にも伸びているらしい。このままでは、僕はいずれこの角に殺される。
こんな角は早く切ってしまいたいのだが、この角は僕の脳神経とダイレクトに直結しているらしく、切ったら僕の脳にどんな影響があるかわからないとのことだ。
「おはよう。昨日よりもちょっと伸びたんじゃないかしら」
「うん、そうなんだ。困ったもんだよ」
家の前で待っていると、エリコちゃんが迎えに来てくれた。
「昨日は油断していたんだ。『明日の朝は雨が降るってさ』って、晩ごはんのときに何気なく言ったもんだからさ。今朝はこうして晴れただろう? だから、嘘をついたってことになっちゃった」
「それも嘘ってことになっちゃうの?」
「僕が『嘘をついた』って認識するのがいけないらしいよ。ほら、この角って、僕の脳神経とつながっているからさ。」
僕とエリコちゃんは学校に向かって歩き出した。
「正直になるって難しいね」
僕は本当に困ってしまって、愚痴をこぼしてしまった。
「そうね」
「例えば授業中に当てられて、間違った答えを言ったら嘘ってことになるのかな? 少しでも嘘かもしれないなって僕が思ったら、角が伸びるような気がするな。まったく嫌になるよ。これからは些細なことでも、道を聞かれただけでも、誰かに質問されたら『わかりません』って答えないといけないね。これだと無知で頭の悪そうなやつだなってみんなに思われちゃうよ」
あまりにも真剣な悩みなものだから、エリコちゃんはなんて言っていいかわからず、黙りこくってしまった。
「エリコちゃん、今日も可愛いね」
「え、ありがとう」
「エリコちゃん、今日は可愛いね」
「え、大丈夫!?」
僕は頭に現れた鋭い痛みに顔をしかめた。
「エリコちゃんは『いつも』可愛いって思っているから、『今日は』ってところが嘘って認定されたんだね」
エリコちゃんはそれを聞いて怒ってしまった。
「そんなことを言うためだけに、角をわざと伸ばさないで!」
僕はまたこうやってエリコちゃんをからかいたいと思っているから、もうしないから、とは言えなかった。
以上、913字
感想
書き終わった後に気が付いたのですが、物質的に尖っていくことは、鋭敏になる、とは言わない気がします。
なので、『角が鋭敏になる』は、日本語としておかしいですね。
【鋭敏】えいびん
1 感覚などの鋭いこと。また、そのさま。敏感。「鋭敏な聴覚」
2 才知が鋭くさといこと。また、そのさま。穎敏。「鋭敏な頭脳」
児童文学みたいな、学生の恋愛みたいな、そんな雰囲気を書いてみたいなと思ったのですが、なんだか自分で書いてて恥ずかしくなってきました。
セリフが浮いているというか、こんな会話しねーだろっていうか。
小説って難しいですね。
また明日頑張ります!