しかたなすびの読書記録

ー夢は莫大な不労収入ー

【毎日1,000字チャレンジ10日目】逆転・幻影・ノンアクション【小説練習】

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こんにちは。

夢の印税生活を目指し、ライトノベル作家を志すしかたなすびです。

文章力を向上させるため、毎日1,000字以内で短編小説を書くことを目標にしました。

名付けて、毎日1,000字チャレンジです。

今日で10日目です。



まずは簡単に私の自己紹介を……

  • アラサー男性
  • ファンタジー小説好き
  • 愛読書は週刊少年ジャンプ
  • 仕事嫌い。飲み会嫌い。
  • 今まで小説は書いたことないけど、なんとなく自信がある



ルールは、キーワードを3つ用意し、それを満たす物語とします。

今日のキーワードは、「逆転」「幻影」「ノンアクション」です。

お暇でしたらお付き合いください。



逆転・幻影・ノンアクション

 雲のない夜空。下を見上げると、まんまるとした満月が見えた。まあ、足がある方を“下”と呼ぶなら、だけどね。俺は縛られて木から逆さに吊るされているわけだから、空の月を見るためには首を下に傾けなきゃいけないわけだ。
 クソみたいな借金まみれの人生からおさらばするために、人生逆転を賭けて屋敷の金を盗もうとしたら、あっけなく捕まってしまった。あいつら、笑いながらを俺をぐるぐる巻きにして木から吊るしやがった。しかもずいぶん高いところに吊るしやがって。おかげで景色がずいぶんといいぜ。ありがとう。
 そして俺は今まさに、絶対絶命の大ピンチ中だ。木に吊るされているからじゃない。目の前のヘドロのような小汚い沼から、馬鹿でかいロブスターの化け物が這い出てきたからだ。そいつがまっすぐと俺に向かってきている。おそらくたぶん、俺が固めのクソをひねりだすぐらいの時間で、俺のところまで到達すると思う。あいつ結構急いで走ってきてるし。俺、そんなに美味しそうかな。
 俺が今見ている世界は上下が逆さまだから正確には分からないけど、ロブスターは俺の背丈の3倍はでかいように見える。胴体についているハサミはその大きさに比例した握力があるだろうな。捕まったらマジで死ぬ。
「早く来いよハサミ野郎! 仲良くしようぜ!」
 俺は体を揺らしたり、体のあちこちに力を入れたりして抜け出そうと試みたが、どうにもならないってことだけがわかった。あいつ、俺の見てる幻とかじゃないよな? 満月の夜って、人を惑わす系の怪物が出るって、ばあちゃんが言ってたぞ。
「よう相棒、調子はどうだ! 痛いのは勘弁なんで、できれば一発で仕留めてくれるとありがたいな!」
 とうとう化け物は、目と鼻の先まで来ていた。思わず目をつむる。
「うわああああ! ごめんなさい! もう盗みなんてしねえから!」
 俺は心からの懺悔をした。しかし、いつまで立っても痛みはこない。やがておそるおそると目を開けた。
「まさかお前……」
 俺はニヤリと笑った。きっとここ最近で一番いい笑顔をしていたに違いない。
「届かないのか。」
 ロブスターのハサミは、俺の頭の真上を行ったり来たりしていた。
「ふっふっふ。そうか、残念だったな。美味しそうな人間を食いそびれちまったなあ。おい、もう行っちまうのか。あ、沼には帰らないのか。町はあっちの方だぜ。そうそう、そうだ。楽しいお食事を。どうぞごゆっくり。」
 俺は何もしていない。だがロブスターは町に向かっていった。だからこれは決して俺のせいじゃない。


以上、1026字



感想

初めてキャラクターに個性を出せたような気がします。

やっぱり1,000字ぐらいだと、登場人物を1人に絞った方が分かりやすいですね。

それはそうと、私、海外小説の翻訳のような汚い言葉を使うようなキャラが好きなんですよね。

今回は、そういったキャラを意識して作ってみました。

いい感じで成長しています!


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