【毎日1,000字チャレンジ6日目】アクション・誠意・逃げ去る【小説練習】
こんにちは。
夢の印税生活を目指し、ライトノベル作家を志すしかたなすびです。
文章力を向上させるため、毎日1,000字以内で短編小説を書くことを目標にしました。
名付けて、毎日1,000字チャレンジです。
今日で6日目です。
まずは簡単に私の自己紹介を……
- アラサー男性
- ファンタジー小説好き
- 愛読書は週刊少年ジャンプ
- 仕事嫌い。飲み会嫌い。
- 今まで小説は書いたことないけど、なんとなく自信がある
ルールは、キーワードを3つ用意し、それを満たす物語とします。
今日のキーワードは、「アクション」「誠意」「逃げ去る」です。
お暇でしたらお付き合いください。
アクション・誠意・逃げ去る
それは白昼堂々、3人組の犯行だった。
短髪の男が奇声を発しながら抜刀。そして上段の構え。突然の凶行に、周囲の買い物客はさっと素早く距離をとった。
相対するは頬に傷のある男。こちらは静かに、持っていた杖を下段に構えた。杖の手元を何やらいじくると、杖の先端に4本の刃がニョキっと浮き出てきた。仕込み杖だ。周囲からは「おぉ~」という歓声が上がる。
どちらの男も構えは堂に入っているが、どこか芝居じみている。
両者はじりじりと、すり足でにじりより、砂利が派手な音を立てる。周囲は息を飲んで見守っていた。どうして斬り合いに発展しているのか事情はまったく不明だが、周囲は血が舞い首が飛べば喜ぶ都の住人。関わり合わないよう逃げる算段をつけながら、ニヤニヤと眺める者ばかり。
短髪の男が一歩前進し、刀を大きく振り下ろす。一見して素人の太刀筋だが、当たればシャレにならないケガを負う。傷の男は必要以上に後ろに跳び、余裕をもって避けた。
「逃げるのか卑怯者! 先に喧嘩を売ったのはそちらだぞ!」
短髪の男が声を上げた。傷の男も負けじと言い返す
「口より先に手が出るか! 野蛮なやつめ!」
短髪の男はもう一度大きく前進し、今度は水平に刀を薙ぎ払った。傷の男はかろうじてこれを避け、牽制のために杖を下から上に振り上げる。短髪の男は追撃できずに立ち止まる。
両者は先ほどよりも近い距離で対峙した。
「短髪の男に10円」
「じゃあ俺は傷に15円」
周囲では面白がって賭けが始まっていた。早く仕留めろと野次が飛ぶ。
それから呼吸10回分ほどの間が空いた。緊迫し、手に汗握る住人たち。すると傷の男が1つ咳払いをし、懐から黒い何かを取り出した。銃。間を置かず発砲。ぎょっとする周囲。しかし銃口の先は、人のいないやや上空に。
発砲の瞬間には、短髪の男は身を翻して逃走していた。
傷の男も一拍遅れて反対方向に駆け出していた。
これにてお開き。
3人目の男は、発砲と同時に一番裕福そうで一番楽しそうだった観光者風の女性から、サイフの盗みに成功していた。
「観覧料さ」
男は小さく呟いた。
3人は明日、借りた金を返しに行く。
以上、868字
感想
アクションシーンを描いてみました。
できるだけ緊迫した場面にしたかったのですが、難しいですね。
それはそうと、「誠意」という単語から「金を返しに行く」を想像した私は、性格が悪いと思いました。